23 Mar 2018
今回は中性浮力について書いてみたいと思います。
普段はあまり書くことのないダイビングのスキルに関しての記事になります。
中性浮力のイメージがいまいち掴めないという方向けにお知らせします。
(写真の無い長めの記事になってしまいますが、今後の中性浮力の練習のイメージ作りにお役に立つと思います。最後に動画もありますので、是非お役立てください!!)
スキューバダイビングにおいて、一番重要であり、全てのスキルへつながっているのが“中性浮力“です!
ダイビングをされている方にはおなじみのスキルですが、簡単に言えば、水中で浮きも沈みもせず、自分のいたい水深を維持するためのスキルですね。
僕自身も、オープンウォーターダイバー講習で練習を始めてから、インストラクター試験を受けるまで、ずっと練習していました!
もちろん最終的には自分の体と感覚で覚えるしかないのですが、頭で一度理解して、イメージを作ってから練習をすれば、上達への近道になります。
イメージを作る上で大事な3つのテーマに沿ってお話をしていこうと思います。
① BCDのコントロール
② 呼吸のコントロール
③ 呼吸のタイミング
以上3つのイメージを持っていれば、上達間違いなしです。
① BCDのコントロール
オープンウォーターダイバー講習でまず練習するのが、BCDのコントロールではないでしょうか!?
BCDに空気を入れたり抜いたりすることで浮力のコントロールをするスキルです。
詳細はオープンウォーターダイバー講習などで何度も説明を受けると思いますので割愛します。
もちろん非常に重要なスキルです。
ただ初心者に勘違いされがちですが、このスキルだけで中性浮力を取るわけではありません!!
あくまでこれからご説明する、②「呼吸のコントロール」で調整しきれない浮力(沈む力と浮く力)をBCDの調整で補助してもらう、というイメージを持って実践してもらった方が、中性浮力を習得するには近道だと思います。
② 呼吸のコントロール
中性浮力のコントロールをする上で非常に重要になるスキルです。
水中では息を吸えば肺が膨らむので、浮く力が生まれます。逆に息を吐けば肺がしぼむので、沈む力が強くなります。
これが非常に重要!!
ここでイメージが大事になってきます。図1を見ながらイメージをしてみてください。
空気を限界まで吸いきった状態を100%。限界まで吐ききった状態を0%とします。
普段、陸で呼吸している状態は皆さんどのくらいで呼吸しているでしょうか?
おそらく、30%~70%位(グレーの部分)で呼吸していると思います。
中性浮力が取れている状態(浮きも沈みもしたくない状態)ではこの普段の呼吸をしてもらえばその水深を維持して泳げます。
では沈み気味かなと感じた時ですが、慣れていないとすぐにBCDに空気を入れてしまいがちですが、まずは呼吸を意識してください。
図1の60%~100%(青い部分)で呼吸してみて下さい。
空気が肺に多めに入った状態を維持できるので、浮き気味になります。(呼吸は止めないようにしましょう)
60%~100%(青い部分)で呼吸をしても沈み気味になってしまうようであれば、すでに呼吸でコントロールできる範囲を超えて沈む力が強くなっているので、ここで始めてBCDに空気を入れて調整します。(これが初めに書いたBCDで補助という意味です)
中性浮力が取れたと思ったら、30%~70%位(グレーの部分)の呼吸に戻せばバッチリです!
浮き気味かなと思ったら、0%~40%(赤い部分)で呼吸をしてみてください。
肺に空気があまり入っていない状態を維持できるので、沈み気味になります。
0%~40%(赤い部分)で呼吸をしても浮き気味になるのであれば、BCDに空気が入りすぎているか、水深が浅くなったことで、BCDが膨らんでいる状態なので、BCDの空気を抜いて調整をします。
中性浮力が取れたら30%~70%位(グレーの部分)の呼吸に戻します。
以上の意識をもって中性浮力のコントロールをしていただくだけで、かなりイメージが変わると思います。
③ 呼吸のタイミング
呼吸での中性浮力のコントロールがうまく出来ないという方の原因で意外と多いのが、③「呼吸のタイミング」です。(呼吸のタイミングがずれていることに気づいていない方も多いので結構重要です)
浮力というのはBCDを使用するときも、呼吸でコントロールするときも同様にタイミングがワンテンポずれて反応します。
息を吸う(BCDに空気を入れる)とすぐに浮くわけではなく、「息を吸う・・・(しばらく待って)・・・浮いた!」くらいのタイミングのずれがあります。(文章だと書きにくいのですが)
息を吐いて沈むときも同様です。
下にフィンピボットからホバリングをしている動画を載せます。
息を吐いている(レギュから泡から出ている)、息を吸っている(レギュから泡が出ていない)タイミングと浮いたり沈んだりのタイミングを見てみてください。ハンドシグナルもしているので参考にしてください。
以上が中性浮力を取るときにとっても大事になるイメージになります。
最終的には実際に潜りながら感覚を掴むしかありませんが、頭で理解しながら練習していただければ上達も早くなるはずです!!
中性浮力の上達に伸び悩んでいる方は是非ご参考にしてみてください!
中性浮力のコントロールの講習も行っていますので、是非お問い合わせください!!
では今回はこの辺で!
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